社会人一年生の片思い体験

私が大学を卒業して入社したのは、ある大手梱包企業でした。
当時の私は、入社して日も浅く、梱包という業種の為に海外との取引作業が必須でしたから、英語等の語学の学習は常におこない、その上、社長秘書での採用でしたから、先輩の秘書の方に日々教育されていた時期でもあって、帰宅すると、へとへと状態で、語学の学習だけで、精一杯という、気持ち的にも、いっぱいいっぱいの状況が続きました。
その頃です。
そんな私をいつも励まし、温かな笑みを見せてくれる、高校卒業で入社している、年下の男性と出会ったのです。
多分、一人生活をしている私と違い、実家からの通勤の彼は、私の疲労を癒すつもりで、自分の家に招待して、私に久々の家族愛を味わわせてくれるつもりだったのだと思いますが、当時の私は、3歳下の彼から、憧れて貰っているとの傲慢な考えを持っていたようで、彼の行為を全て、彼の私に対する恋心と判断してしまったのです。
それからの私は、仕事の合間の彼との会話を楽しみに、今まで辛いと思っていた勤務にも、一生懸命立ち向かいました。
何があっても、彼が支えてくれるという安心感も手伝ってくれていたのでしょう。
ところが、ある日、彼の母から言われたのです。
息子は高卒です。貴女より学歴が低い。息子は○○歳で、貴女よりも年下で、長男です。
長男という事は、いずれは我々と息子夫婦だけの生活になると思うのです。よって、息子には、年下で、貴女のように仕事に向かう女性よりも、息子を支えて自宅で待つ女性が嫁に適していると思うのです。と。
それでも、私は彼が親の反対を押し切ってくれるという期待を持っていました。
でも、親の言葉を聞いた翌日からの彼の態度は、私を避けるものでした。
不思議な位、私の中では、ショックという感情もさほどなく、自分が弱っている時には、誰かに甘えたいのだと自分自身を分析して、簡単に私の失恋体験は幕を閉じたのでした。